2009年3月9日月曜日

さらば、X300 ダイムラー・ダブルシックス


今回のX300は、長期保有を前提に購入したのですが、この経済情勢で、大排気量車を六台も保有するのはさすがに厳しく、自分にも歯止めをかけないといけないと思い、手放すことを決めました。

この写真は、鎌倉のある小さなお寺で撮影したものですが、なかなかのルックスです。実際は、もっと緑が濃い感じで、、どこ角度から見ても、絵になる車です。

内外装の程度は、現在市場で購入できるX300の中では、かなりの極上に位置すると思いますが、足回りや、エンジンマウントなどは、要交換かもしれません。

やり残した感も強いのですが、保有期間が短いだけあって、あまり感傷的にはならなくて済んだのが、せめてもの幸いです。


3/1に、車仲間のわんこさんへの電撃移籍が決定し、翌日納車となりました。3/2の晩に、早めに退社し、逗子の自宅から立川まで、およそ80kmの道のりを、ラストランをかねて納車に伺いました。マンションの暗がりの駐車場で見るDD6は、いつ見ても優雅なスタイル。

免許取得以来、一体、今まで、何台の車を手放したことでしょう。しかし、、いくら付き合いは短くても、車というのは、なぜか最後には、良い面ばかりが感じられるものです。

購入当初は、窮屈に感じられた室内も、適度なタイトさが逆に心地よくW140や、SZに乗り換えると、ブカブカに感じてしまうくらい。
わんこさんから貰った純正ホイールについていたタイアも、三分山で、経年劣化が著しく、荒れた路面では、ハーシュネスを伝えますが、高速道などの、路面の良いところでは、分厚いじゅうたんの上を、まさしく滑るような、独特の乗り味に、私はきっともう一度、X300を買うことになるだろうと、予感しました。

フィーリングに関しては、
わんこさんの厳しい基準を満たすには、まだまだ整備が必要ですが、この車の売りは、あくまでも内外装のコンディションの良さですから、機関部分は、消耗品の交換や、マウント関係のリフレッシュで、かなり印象は変わるのではないかと思われます。しかし、内装のやれは、いくらお金をかけても、直りませんし、逆にみすぼらしくなってしまうものです。

すでに、
わんこ氏は、同じX300のソブリンを保有しておられ、埼玉のヤムズ・ファクトリーにて、足回りをそっくり交換されるような、足回りにもこだわりのあるお方。いままで、手塩にかけて仕上げた、ソブリンと比べると、デメリットばかりが感じられ、もしかして、とんだ間違いを犯してしまったのではないかという、煩悶に苦しんでおられることでしょう。

しかし、短い間でしたが、元オーナーであった私は、この車はかなりの上等な素材であると確信しております。

X300を手放して思うのは、すでに90年代の半ばに作られた車でありながら、この車はとことん英国車であったということ。

ウッドとコノリーの組み合わせだけで、英国車を名乗れるのであれば、私のAMGだって、英国車になってしまう。ジャガーに乗って思うのは、この車は、とことん「個人主義」の国でしか生まれない車だということです。

所謂「個人主義」については、夏目漱石が、「
私の個人主義」という、、大正時代に学習院で行った、文庫本にもなっている有名な講演がありますが、、

「苟しくも倫理的に、ある程度の修養を積んだ人でなければ、個性を發展する價値もなし、權力を使ふ價値もなし、又金力を使ふ價値もないといふ事になるのです
身につまされる言葉であります。。

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