本日の午後「東京都美術館」の「プラド美術館展」に行って来ました。
プラド美術館、、私が最も好きな美術館であります。思へば十数年前、今はどうか知れませんが、当時は「卒業旅行」という習慣が一般的に学生の間にありました。社会人になる前の思い出作りという建て前ですが、要は社会人になる前の最後のすねかじりと言うことであります。学生時代、私は体育会に所属していたので、現役時代に海外に行くなんて「夢のまた夢」でした。その反動もあって無謀にも「30日間欧州一周」という、今思えば誠に贅沢な旅行を企画したのであります。
この欧州旅行では、ローマのバチカン美術館、ボルゲーゼ美術館、フィレンツェのウフィツィ美術館、アカデミア美術館、パリのルーブル、オルセー、イギリスの大英博物館、など有名どころは全て見てきましたが、、一番思い出深いのが、マドリッドのプラド美術館なのです。特に、ベラスケスの絵画が大好きな私は、ミュージアム・ショップで複製画を何枚も買ったり、家の中も「なんちゃってプラド」状態になっております。又、帆船模型の好きな私は、スペインの当時世界最強といわれた軍艦である「サン・フェリーペ」のキットも購入する始末。。(まだ作っていないが)
では、一体、どこがプラドの魅力なのでしょうか?16、17世紀のスペインは、いまだイスラムの影響が残っており、またドイツで起こった宗教革命に巻き込まれるなど、政治的には非常に不安定な時期でした。さらに、大航海時代とも重なり、コロンブスのアメリカ発見、マゼランの世界一周がなされるなど、現在まで続く「グローバル化」の始まりとも言える時代でありました。この間で、スペインは世界の覇者へと台頭し、黄金期を経てやがて凋落していくのですが、その時代の変遷が美術館所蔵の絵画で窺い知れるという面白さがあります。プラドに収められている有名な作品の多くが、宮廷画家をはじめとする職業画家によって描かれたものです。その類まれなる筆力は、その時代を物語る第一級の資料であり、この時代の一枚の絵画の持つ重みは現在とは比べるべきも無いのではないでしょうか。
この作品は、プラドで一番有名な、ベラスケスの「女官たち(ラス・メニーナス)」です。
中央の鏡に映った国王フェリペ4世夫妻の視点で、左側のベラスケス、中央のマルガリータ、右側の女官たちと犬を見るのであるが、この構図の奇想天外さは、何度見ても飽きないばかりか、謎が深まるばかりであります。
今回の「プラド美術館展」に集められた絵画は81点。エル・グレコ、ベラスケス、ティツィアーノ、ルーベンス、ファン・ダイクなど、、スペイン絵画のみならず、イタリア絵画、フランドル派と幅広い構成であり、著名な作品は少なかったものの大いに満足しました。これらの作品の選択、その準備など途方もない苦労があったと思われ、関係者の方々には深く頭の下がる思いでありました。
主に欧州のV12やV8の大排気量の中古車を、今までの常識や定説にとらわれず、独自の視点で車を選び、整備、お店との付き合い方、、、などを記録していきたいと思います。 お気軽に、コメントを頂けると嬉しいです。。
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5 件のコメント:
行かれたのですね、プラド美術展! うちの父は、プラド行ってブリジストン行って帰ってきました。
ところで、最後にある「女官たち」という絵ですが、プラドのものとは知らずにどこかで見たんですが、どこだったかなぁ。。。他にもベラスケスが書いたと思われる絵を見たんですが。。この時代の絵画は私には高尚すぎて興味がないのですが(失礼)、この絵は非常によく覚えています。うーん、どこで見たんだろう?
とりあえず、帆船のキットは作っちゃいませんか?(笑
このあたりの絵画は、高尚とのことですが、すごく分かりやすいのではないかと思うのですが、、、、、逆に、私は近代画にはほとんど興味が無いので、(実は内心バカにしてたりして)浮世絵は好きですが、、
「女官たち」これは、名画中の名画なので、どこかで見たことはあるかも、、画面中央の奥のドアを開けながら、こちらを見てる男は誰だと思いますか?
帆船のキットは、作る馬力がありません。定年後の楽しみ(笑)にとっておきます。
いやー、それにしても先生の知識の豊富さには驚かされます。完全に脱帽です!
先生、、又落ち着いたら、是非食事でも行きましょう!!最近、色々開拓しましたよ!!明日から、大阪、東北と一週間ずっと出張です、、
お体壊さないようにしてください!
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