2010年6月28日月曜日

駆け抜ける喜び Part2

6/26(土)の、12:00ごろに、我が家に到着したE38 750iL。このモデルは、デビューしてから既に15年が経過し、中古車市場では、もはや忘れられた存在である。

このE38と時を同じくして90年代半ばにデビューした欧州製の高級セダン、例えばメルセデスのW220や、ジャガーやダイムラーのX300など、信頼性と趣味性を高次元で満たした、なかなかイイ車が多いのも事実である。しかし、その割には、ずいぶんと過小評価されており、市場ではまるで冗談のような価格で取引されている。

007シリーズとで言うと、「シューン・コネリー」というよりも、「ティモシー・ダルトン」や「ピアーズ・ブロスナン」という感じか。

当時のCG誌を読み返すと、E38はサイズやデザインは、先代を踏襲するキープコンセプトでありながら、飛躍的に向上したボディ剛性と、排気量を増しパワーと信頼性を増したエンジン、改良されたリアのサスペンションがもたらすどこまでもフラットな乗り心地、そしてBMW伝統の適度なタイト感を演出したコクピット、等を手放しで絶賛する記事が多い。

W140の過剰なパワーとサイズ、X300 DD6の演出過剰なスタイルとドライブフィール、W220 S600Lの完成されたエアサスの乗り心地と空恐ろしいまでの動力性能の両立、どれも捨てがたいが、、、

では、結論から始めよう。90年代後半のベスト・プレミアム・セダンは、E38 750iLで決定。

この車の美点は、まずは5.4リットルに拡大されたくましさを増したV12エンジン、メルセデスが露骨なコストダウン路線を突き進む中、先代に比べてはるかに向上した内装のクオリティ、BMWとしては意外なほどコンフォートな乗り心地、飛ばせば飛ばすほど、ひとまわりもふたまわりも小さく感じる運動性の良さ。

巨匠 徳大寺有恒氏が、「間違いだらけの外国車選び」で、この750を絶賛していたが、ライバルのメルセデスと比べても、その趣味の良さ、スポーティーさは、大いに共感できる。

では、15年落ちのE38とはどんな車なのだろうか、、、

BMWといえば、新車の時はいいが、旧くなるとボディや内装にやれが目立ち、足回りも緩くなって味が落ちてしまうというのがもっぱらの評判である。そのせいか、BMWの下取り価格はメルセデスよりも低く、特に7シリーズともなると、悲劇としか言いようのない価格が提示されるらしい。

しかし、中古車を買う側にとってみれば、7シリーズは相当お買い得である。さらに、E38になってからは、信頼性は大きく向上し、E32時代のようなトラブルは、ほとんどが設計段階で対策済みである。同じ年代のE39 5シリーズも本当に壊れないイイ車らしい。

では、ここからは私の95年式 E38 750iLのインプレッション。

まず、体感上のボディ剛性に関しては、E32とは比較にならないくらい高く、世代は違うがW140のロングボディとは同等以上、日産シーマよりは高く、W220よりは低い。

乗り心地も、フラットライドでありながら、引き締まったサスペンションの設定で、特にゆるやかな山道のカーブを、平均速度以上で流しているときなど、惚れぼれするくらいだ。それに比べて、メルセデスのなんとも色気のないことか。

内装のクオリティは、このE38が一番。特に、シートの造りやレザーの質は、素晴らしいの一言に尽きる。フロントシートは左右とも、上部の1/3の部分でリクライニングするので、長時間の移動でも全く疲れない。

ナッパ・レザー本来は羊皮、山羊皮を手袋、衣料用革などに仕上げた銀付き革のこと。現在はクロムなめしをした牛皮から作られた、柔軟な衣料革や甲革、袋物用革もナッパ革と呼ぶ)で仕立てられたシートは、メルセデスの同クラスよりもはるかに上質である。ましてや、ジャガーやダイムラーの使用してるような、コノリーの下級クラスの革とは比較にもならない。

納車当日に、恒例のスチームクリーナーと「クイックブライト」による内装のクリーニングを行った。


このように決して綺麗な状態ではない。
シートにも、テカリがあります。スイッチ周辺にも、ホコリや手あかが。。
スチームを当てて、クイックブライトをつけ、豚毛のブラシでこすれば、汚れは一発で落ちる。
シートもいい状態だが、同様に施行します。
一応、これで完了です。細部の施行は、また、次の機会に。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ごぶさた致しております。
BMW750iLのMです。
近況報告をしようと画像添付しまして、以前頂いたアドレスにメール致しましたが送れません。
以前の私のヤフアドに空メールください。

Felipe 四世 さんのコメント...

お久しぶりです。あれから調子はいかがでしょうか?
携帯アドレスを変更していましたので、大変失礼しました。
では、こちらよりメールします。