2014年10月13日月曜日

デビル学園 in OSAKA

昨日、東京からデビル学園の園長であるわんこ氏と先輩のGo氏をお招きし、大阪においてデビル学園の理事会が開催されました。


今回のテーマは、私の保有する三台の大型セダンに一気乗りしていただき、わんこ氏の保有しているダイムラーダブルシックスとの比較検討を行い、乗り換える際の参考にするというもの。あわせて、輸入中古車の中でもとりわけ大排気量車を取り巻く現状についても討論が行われた。

詳細については、わんこ氏の掲示板に詳しいので、ここでは割愛させていただくが、私なりにまとめると






760Liのエンジン、内装のクオリティ、後席の居住性、オートマチックの制御などは優勢。
 ベントレーターボRは、距離も12000kmと極めて程度もよく、エアコンの修理も完了し、 エンジンのVベルトも交換したこともあり、この年代のSZ系の中では、ほぼ完璧に近い仕上がりとなった。唯一、リアのアキュムレーターの交換を勧められた。この滑らかさは、特筆であるとお褒めの言葉を頂いた。

CL600は、エンジンのパワーと官能性、ATの制御や内装のクオリティはイマイチだが、ABCの足回りと、ボディ剛性、動作の自然さ、はさすがベンツのフラッグシップらしいと評価。空港までの送迎の際に、わんこ氏にハンドルを委ねたが、「ずっと乗っていたい」と思わせる説得力を持っていたのは、なんとW215 CL600だったのである。

また、わんこ氏保有のDD6は、これらのモデルとは、生産年代が違うので比較は難しいが、低速域でのエンジンの官能性、足回り、内装のクオリティ、そして内外装のデザインでは明らかに魅力がある。特に、都内の住宅街ではこのサイズが明らかなメリットになり、また最近少なくなったDD6のスタイルは、やはり格別と言えよう。

また、昨今の輸入中古車市場の現状についても、活発な意見が交換された。

輸入車の新車販売台数が過去最高を更新するなか、輸入中古車業界が低迷しているのは、様々な要因があるが、まずは業界のビジネスモデルの変化がある。

輸入中古車を買う人は、今は怪しい中古車屋からは買うことは無い。今や、輸入中古車といっても国産車並みの保証は当たり前で、故障などとんでもない話なのである。

所謂、YANASEやBMWなどの正規ディーラーのビジネスモデルは、かつては中小企業の社長や医師などの富裕層に照準を合わせ、その圧倒的なクオリティと高価格、希少性がオーナーのプライドを満足させ、また、オーナー層も、故障やトラブルさえも外車だから仕方が無いという鷹揚さを持っていた。

しかし、ドイツ車メーカーの販売戦略が2000年代に入ってから大きく変わり、メルセデスにおいては、Sクラス、Eクラス、Cクラスというヒエラルキー以外に、様々なバリュエーションが産まれ、大衆車クラスにまで触手を伸ばしてきたのである。

正規ディーラーにとって中古車とは、日陰の存在でしかなかったが、今や新車を追い越すほどの高収益ビジネスになっている。その目的は、新車ユーザーの下見価格の維持と、将来の新車ユーザーの見込み客を開拓するというものである。例に挙げると、残価設定ローンで購入した車を認定中古車にして再び売却する、その顧客が、次は新車を買うという好循環を確立したのである。

となると、高年式の中古車は、業者オークションにはなかなか出てこないので、町の中古車屋は仕入れが出来ない。そればかりか、イメージは悪い、保証も無い、となると廃業するしかないのである。

また、正規ディーラーは、クレームにつながるような古い車を販売することは、ブランドイメージの劣化につながり、まず扱うことは無い。そういう車は、店頭で販売せずに業者オークションで流してしまう。しかし、もう中古車屋が激減しているので、買い手がいない為に値がつかず、新車で1500万円もした760LiやS600Lが二桁万円というワケです。


今残っているのは、無店舗型のネット販売ブローカーか、趣味的なショップくらいです。しかし、どちらも、今後は厳しいと思います。


私見ではあるが、趣味的な中古車屋は、儲からない。なぜかと言うと、みんなあれこれ言うけど、結局は買わないから。その割には、利鞘は薄く、固定費も掛かる、小資本で出来ると思いきや、生き残りは難しい。

消費税の影響で、個人売買も盛んになるかと思いきや、こちらも右肩下がり。ヤフオクは、業者ばかり。

趣味的な輸入車は、マイナーな趣味として、ぼそぼそと残るでしょうが、その情報インフラは、個人のインターネットによるものになるかと思う。


ということで、なんだかんだと場所を変えながらも、朝の9時から夕方の4時半まで、大の大人三人が車の話ばっかりでよくも飽きないものだとわれながら感心しました。。。


4 件のコメント:

meitei さんのコメント...

輸入中古車の市場のお話を興味深く拝見しました。おっしゃる通りですね。オールドスタイルの「外車屋」さんは厳しそうです。

各正規ディーラーネットワークの「認定中古車」の品揃えとサービスは個人商店では実現が難しいと思います。ここ10年は認定中古車ばかり乗り継ぎましたが、メルセデスだと延長保証サービスに乗っかれば、登録から5年までタイヤの寿命だけ考えれば良いことになってしまうので、輸入車維持のリスク(とコスト)がほぼ「ゼロ」になります。納車時にはばっちり初期化されてますし、ある意味、感心させられます。

そう言う背景があって、このディーラー新車→認定中古の流れから外れた車は不当に安い価格で取引されてるわけなんですね。情報収集能力と交渉パワーがあれば、リーゾナブルに高級/高額車を所有し維持できる可能性もある、いや、むしろチャンスは大きくなっていると言う事が理解できました。

個人的な事柄になりますけど、どうしてもビンテージの真空管ギターアンプが欲しくなり、ネットで海外の記事を検索したら、つぎつぎと自作の記事が出てきて(主に米国のアマチュア)、回路図に部品調達と、思いがけず、順調に完成させることが出来ました。ネットの時代の恩恵を実感できました。

Felipe 四世 さんのコメント...

Meiteiさま、コメントを頂き有り難うございました!
やはり、認定中古車の存在は、輸入中古車の市場の鍵を握っていますね。
高級車の販売は、ローンやリースが多数を占めますが、とくに残価設定ローンの場合、中古車価格が安いと、その仕組みが成立しないわけですね。

真空管アンプの自作の件、アメリカ人はDIYが大好きですよね。

YouTubeでも、車の内装の分解のやり方などが沢山アップされています。

オーディオは、行き着くところは、自作なんでしょうね。

Unknown さんのコメント...

中古高級外車に乗るリスクはやはり故障と高額な修理代ですが、
これを上手く切り抜けることが出来れば、リーズナブルに楽しい車ライフを送ることができます。
Felipe四世さんのようにDIYで修理する能力や情報収集力が無いので、整備工場頼みになる訳ですが、
良心的な業者さんに出会うことはその後の高級中古車維持に必要ですね。

BMW750Liを売却したので、次はどの車にしようか楽しんでます。
アウディA8L6.0なんかも安くて高級感を味わえる車かな、と思いますがどうでしょう?

Felipe 四世 さんのコメント...

木村弥さま、
コメントを頂き有り難うございました!私のDIY整備も、試行錯誤の中でノウハウを覚えましたが、これも良し悪しですね。

750iは、E65ですか?E38ですか?AudiのA8は数がなかなか少なく、W12はさらに希少価値ですよね。
また、ご報告をお待ちしております!