2013年8月18日日曜日

本当に久しぶり、、、ベントレーターボR  ワイパー交換

もう私の中ではすでに過ぎ去った過去のものとなりつつあるベントレーターボRであるが、まだ色違いで二台も保有している。エボニーブラックの方は、今年で4年目、シリカ(Silica)というシャンパンゴールドのような色の方は、まだ2年目であるがずっとナンバーをつけていない。

思えば、6リットル以上のエンジンを持つSZ系と呼ばれるベントレーを二台と、W140も二台も保有していたので、私のキャパシティは一杯一杯であった。

今年になって、W140を二台とも売却し、E66 760LiとW215 600CL という2000年代以降の車に入れ替えたことで、かなり精神的には余裕が出てきた。

それと、保管環境を確保できたことも大きい。都会において、屋根つきの駐車場を確保することはかなり金銭的にも大変である。しかし、偶然にも市営駐車場の一ヶ月定期を利用することで、直射日光が全く入らない空間を確保できたことは、非常にラッキーであった。

私と同じような目的で、90年代のジャガーXJSなどが埃を被ったままで停まっていたり、なかなか皆さんご苦労様である。

週に一回は、見回りと作業でこの駐車場に来るのであるが、しばらく手をかけていなかったベントレーのワイパーを交換することにした。

例によって、ワイパーアームは450mmの汎用のものをひとつ350円で通販で購入した。価格は安いが、グラファイト加工をしている本格的なもので、量販店のものと同じクオリティである。

この二台は、売却候補であるが、まだまだ手を入れて乗ってみようかという気持ちになってきた。

ちなみに、ブラックの1号機は91年式 シリカは94年式である。しかし、外装、内装とも同じ意匠で
あり、いわゆるシリーズⅡといわれるものにあたる。94年式はすでにⅢに以降しているはずだが、輸入年度と仕様が異なることは良くあることなのか、このあたりは謎である。

ちなみに、RR&Bの各年度の仕様に関しては、シーザートレーディングの宮本氏が権威であるから、HPからその見解を引用させていただこう。


「ターボR」のベースモデルは、一般的にSZ系と呼ばれている,「シルバーシャドウ」(65’~80’)=ベントレー「T」シリーズの後継モデルで、1980年から1998年の間、実に18年間にも渡って生産されたロングセラーモデルであった。だが、一口に「SZ系」といっても、多種多様な進化を繰り返している。その内容・改良点を羅列すると2千箇所ほどにも及んでしまう。これが、妥協という言葉を知らない ロールス社のすごいところでもある。

18年間の中で ロールス版モデルは、3度だけ、モデル名を変えた。それは、90年の「スパー2」、94年「スパー3」、96年「スパー」であるが、、ベントレーモデルの場合、困ったことに、シリーズが更新してもモデル名を変えていなかった。だから、「ターボR」と言っても、どのシリーズのものなのかは分からない。イギリスの販売店などでは、独自に「ターボR・シリーズ2」などと表記している店もある。ターボRと名が付くモデルは、1985年に誕生してるが、80年代の進化は、割愛させていただき、90年代の「ターボR」、大きな進化箇所のみを おさらいしておこう。

1990年: オートライド・サスペンションやインフォメーション・コンピューター・パネルの採用で「シリーズ2」に

1992年:3速ATから 4速ATへ1993年:ベントレー・モデルのみ、コラム・シフトからフロア・シフトにこの変更で、ベントレーは、完全にオーナードライバーズ・カーと認知される。

1994年:ダイレクト・イグニッション・システム採用 ベントレー4ドア・モデルの「ボンネット」からセンターメッキモールが廃止される。これで、見た目にも、ロールスとは違うモデルであることを強調。
内装デザイン変更。Wエアバック採用

1996年:16年ぶりの 大型改良・ターボ・モデルは水冷インタークーラー付きとなり、戦後初めて、馬力やトルクなどのスペックを公表する。・ボディも改良・・・一体型ドア・ミラー採用、フェンダーデザイン変更 大型エアロ・スポイラー採用、グリル・デザイン変更、内装デザイン変更、・アルミ・ホイール・デザイン変更(17インチ)・内装デザイン変更。・ロールス・ベントレー初の「チルト・ハンドル」採用

1997年 ・大型キャリパーのハイパフォーマンス・ブレーキをターボ・モデルのみ採用これに伴い、96年ホイールでは、ホイール内側にキャリパーが当たってしまうため、またも、ホイール・デザイン変更(17インチ)。 結局、96年ホイールと97年ホイールは、各 1年間しか使われていない。・セキュリティシステムの強化。・カタログから、ショートボディの「ターボR」が消える。「RL」のみ販売。

1998年・「ターボRT」発売。(コンチT・スペック・エンジン) 「ターボRL」もカタログから消える。

1998年:新型モデル「アルナージ」にバトンを渡す。

と、こんな感じ。

「ターボR」というモデルに乗ろうと思ったら、次ぐに考えるのがこの中↑の どのモデルに乗るか?となる。正直、1988年以前の「ターボR」に乗る「意味」は、これから始める方にとっては、皆無である。完成度が低いから、維持費も掛かるし、費用 対 効果が合わない。間違いなく、89年~のモデルに限る。あとは、「ご予算」のみ。うちで扱ってる個体であれば、「ハズレ」はないから、どれでもOK。

とはいえ、
今回は、94年モデルの個体・解説であるから、少々加担して、当モデルより(褒める)に、書かせていただこう。94年と95年は、同じモデルと言って良い。逆に言えば、この2年間しか生産されていないモデル。96年には、ボディが変わってしまう。空力には優れているボディとなるが、反面、大切な「グリル」が小さくなってしまう。昔から、ロールス・ベントレーにおける「巨大グリル」こそ、皆の憧れの象徴だった。特に グリルの縦寸は、大切。そびえたつグリルこそが、命。
そう、、

1980年から始まった「SZ系」ボディは、正確には 95年に終わるのだ。その観点からみると、94’95’モデルは貴重な最終ボディ。さらに ダイレクト・イグニッション(プラグ・コードがない)となっているので、メカ的安心度も高い。どうです? 悪くないモデルでしょ

「ターボR」の生産台数1985年~1997年 :4115台因みに当1994年モデルは、内: 196台

一見 多そうだが、、日本には少ない(バブル崩壊後のため)。

1994年 新車時価格・「ターボR」:2678万円 (税込み)無論、世界一高級な「スポーツ・サルーン」であった。この年式モデルは、日常の足代わりに最適。じゃんじゃん乗って「ターボR」の 何たるかを体感して欲しい。世界のVIP、それも ピラミッドの頂点に君臨する方々を 唸らせた その実力は、ハンパなものではない。でなければ、天下のロールス・ロイスとの生産比率を逆転させたことなど できるわけがない。

流通価格こそ安いが、物の価値は 値段ではない。この「ターボR」を乗っていて、例えば、信号待ちで 隣に 現行・新車のベントレーが停まったとしよう、、相手のオーナー様は、あなたの10倍の値段でベントレーを入手したわけだが、、

はたして、どちらの車の方に 満足感があるのか??10分の1の当個体には、もはや入手不可能な最上のコノリーレザーが、隅々まで張られ、芸術の域に達する熟練・職人のバーウォールナットの仕上げ技、ビスの1本にまで妥協を許さなかった最善のクォリティ、、

この室内空間に掛かっているコストは、桁違いなのだ。だから、「値段」など関係ない。


サー「フレデリック・ヘンリー・ロイス」の言葉「価格は 忘れ去られても、品質は存続する」

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